チェーザレ・ボルジア
- 作者: 惣領冬実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/23
- メディア: コミック
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- 作者: 惣領冬実
- 出版社/メーカー: 講談社
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2、3巻も続いて買って読んだ。
面白い。
今日だけで三度読んだ。
舞台はイタリア。
時期は15世紀のおわり、ルネッサンス。
話の内容はチェーザレを取り巻く人と人生。
その時代のイタリア、そしてその中で行われている政治的駆け引きが描かれている。
政治的駆け引きをしている舞台はキリスト教という舞台だ。
そして圧倒的な絵の緻密さと、歴史に入り込む手助けをしてくれる詳細さもこの漫画にはある。
各巻の参考文献がなかなかに凄い。
政治的駆け引きは自分の周りに実際あれば吐き気をもよおしてしまうが
こういう風に見るのは好き、という自分で自分を嫌ってしまうような感覚を持っている。
チェーザレという人物についてはまったく知識がなかったので
この漫画の楽しみが減ってしまうかと思いつつも少し調べて読んでしまった。
が、そこに書かれていることは、この漫画で描かれているチェーザレ像とは異なったものだった。
この本、の特に一巻によって創られた私のチェーザレ像は
よく描かれる人格者だが、よく存在はしない人格者。
そんな感じだったが、少し調べたところまったく違うイメージになった。
日本でいうと、織田信長。
少し調べただけで具体的人物を当てはめるのは問題があるかもしれないが
今のところ織田信長、この人物がよく合うんじゃないかと思う。
日本において織田信長といえば革新者であり破壊者である。
けれど良いイメージが悪いイメージを超えているのではないかとも思う。
私なんかは昔から信長の野望をしていたし、なじみがある。
まぁこっちが一方的になじみがあるだけで、向こうはゲームにして遊ばれるのはどうかと思っているのかもしれないが。
けれど日本においてある程度、親しみのある存在になっていなくて、その業績を見るだけだったら
信長の評価も大きく変わっていたのじゃないかと思う。
ではチェーザレはイタリアにおいてどのように評価されているのだろう?
そこが気になるが少し調べただけではそこについてはわからなかった。
たとえばチェーザレでググって6番目に出てくるサイト
チェーザレ・ボルジア*1
これだけを読んで判断するのもどうかと思うが、あえてこれだけで判断したらどうだろうか?
漫画・チェーザレの帯にある
「歴史の闇に葬られた人類史上、最も美しき英雄」
と評価するのは難しいだろう。
が、どちらを読んでもこのチェーザレという人物にはインパクトがあり、惹きつけられる。
そういう人物だ。
実際私も個人的興味が大いに沸いてしまっている。
そしてこの漫画・チェーザレをさらに面白くしているのが、チェーザレの周りに出てくる人物だ。
レオナルド・ダヴィンチ
クリストフォルス・コロンブス
後のレオ10世である、ジョヴァンニ・デ・メディチ
そしてご存知マキャヴェリ。
レオ10世については知らなかったけど、ほかの三人は日本でも良く知られていると思う。
これらの人物をとりまく15世紀イタリア。
それを描く漫画、それだけで面白い。
もし読まれた方で興味をもたれたら読んでみてください。
できれば最低2巻までは一気に読んだほうがよろしいかと。
*1:ちなみにこのサイトはプロファイル研究所というサイト名でサイトの説明には、「このサイトは、猟奇殺人を科学的・総合的に研究することを目的としています。当サイトにはグロテスクな表現や画像が含まれておりますのでご注意下さい。」とあった。